いる・いらない

段階 3 部屋が決まった・採寸の前後

家具家電は「買う・借りる・中古・実家から」の4択——決め手は住む期間ではなく「途中で終わったときの総額」

結論

家具家電の調達は「実家から/新品を買う/中古を買う/借りる」の4択で、最初にやるのは実家から持ち込める物の棚卸しである。 商品代が0円になりうる分だけ、残りの比較対象が減る。

次に使う期間を仮に置き、予定より早く退去した場合の総額で新品・中古・レンタルを並べる。 月額や本体価格だけを並べても、途中で終わったときにいくら払うかは出てこない。

期間が読めない人ほど、月額の安さではなく解約条件と出口費用を見る。 「借りる」には残りの契約月数を全部払う契約と、いつでも終われる契約が混在する。中古はカテゴリではなく個体で決める。

選択肢初期費用月次費用故障時退去時・出口必ず確認するもの
実家から商品代は0円になりうる原則なし既存保証・修理可否は個体ごと次居へ運搬、実家へ戻す、売却、処分親の同意、搬出入、設置寸法、年式、安全確認、引越し見積り
買う(新品)商品代、配送・設置原則なしメーカー・販売店保証は商品ごと売却、次居へ運搬、または処分。家電4品目はリサイクル料金+収集運搬料型番、寸法、保証、配送設置、処分費
中古を買う商品代、配送・設置原則なし店舗保証は販売者・個体ごとで一律値なし売却、運搬、処分。所有者負担は新品購入と同じ型番、年式、PSE、リコール、状態、改造、説明書、保証
借りる初回配送・設置費の有無月額または期間一括サービス規約の通常故障対応返却、交換、買取、自動購入のいずれか。返却・解約費に注意最低期間、途中終了時の総額、対象地域、返却条件、満了時の所有権

比較式は、利用終了までの総額=調達時費用+月次/期間料金+配送・設置+故障時自己負担+終了時の運搬・返却・解約・処分−売却価値である。

売却価値と故障確率は今回の一次資料では出せないため、0円や平均値で埋めない。

①実家から持ち込める物を棚卸しする

購入額を下げる余地がいちばん大きいのはここだが、商品代が0円でも確認事項は消えない。

設置寸法と搬出入の可否は、部屋の値が確定するまで判定できない。 部屋が決まって初めて確定する値は家具・家電をいつ買うかで整理している。

親元から家具家電を持ち出した人の割合は、母数を開示した調査が見つからず未取得である。

購入先の割合や親からの資金援助率を持ち出し率に置き換えることもできないため、割合ではなく手元の個体を確認する。

  • 親の同意を取ったか
  • 実家から搬出でき、新居へ搬入できるか
  • 新居の設置寸法に収まるか
  • 電源周波数が合うか
  • 製造年が読めるか
  • リコール対象でないか
  • 引越し見積りにどう響くか

大型品を積むと荷物量の区分が変わりうる。

引越し侍の過去4年分の利用者アンケート(標本数・地域構成は非開示)では、単身・通常期の料金は次のとおりである。

荷物量15km未満500km以上
荷物少27,000円65,940円
荷物多32,400円90,000円

これは引越し全体の相場であって、家電1台を追加したときの費用ではない。区分間の差額を運搬費として扱わず、見積りで確認する。

引越しが初期費用のどの層に入るかは初期費用の3層で扱っている。

②使う期間を仮に置く

ここで置くのは確定値ではなく仮の値である。

仮置きができない、あるいは自分で決められない状況は実在する。

調査項目(JILPT「企業の転勤の実態に関する調査」、常用労働者300人以上の企業、有効n=1,852、2017年公表)
正社員(総合職)「ほとんどが転勤の可能性あり」33.7%
正社員(総合職)「転勤者の範囲は限定」27.5%
転勤がある企業のうち転勤命令が会社主導・計79.7%
調査項目(0123引越文化研究所「転勤実態アンケート2023」、従業員300人以上企業の転勤担当者n=322)
人事異動の実施は毎年2回29.2%
人事異動の実施は毎年1回23.0%
人事異動の実施は毎年3回以上23.0%

どちらも企業側を数えた割合で、新卒本人が何年で転居するかの確率ではない。

新卒・社会人初期の標準居住年数や再転居割合は今回取得できていないため、平均年数を置いて計算することはしない。

仮置きした期間は、③で「その半分で退去したらいくらか」を出すための入力として使う。

③借りる——月額より先に最低期間と途中終了時の支払を見る

以下はすべて2026-08-23時点の各社公式表示(税込)であり、現在の条件を保証しない。契約前に公式で確認する。

サービス最低期間途中終了時の支払返却・解約費対象地域満了時の扱い
RaCLEaaS(サークランド)12カ月(1〜5年から選択)残月数×月額+契約総額の10%返却時も同式。配送料0円、対象大型家電の設置費0円全国(沖縄・離島除く、一部配送困難地域あり)契約総額の10%で買取
CLAS(クラス)いつでも返せるプラン設定なし規定なし(配送0円プランの12カ月未満解約は未払い往復送料相当)返却手数料は未取得。請求後に同額相当をCLASポイントで還元(現金ではない)。組立・設置は有料で額は未取得全商品は7都府県の一部(東京・神奈川・埼玉・千葉・大阪・京都・兵庫)返却
subsclife(ソーシャルインテリア)24カ月(固定)残月数分の利用料金配送・引渡諸費用は商品別で、発生時は24分割商品別(未取得)購入または返却。満了前月末までに返却手続きがなければ自動購入
かして!どっとこむ(サークランド)30日途中返却は可だが返金0円商品合計4,400円以上で配送・設置無料(離島・一部山間部除く。有料配送エリアの記載もあり郵便番号確認が必要)離島・一部山間部を除く。有料配送エリアあり返却
COSMO SubscRental(コスモライフ)4回目の支払いまで(90日超・4回目以降に解約可)90日以内のやむを得ない解約は6回分までの差額+返却事務手数料交換・返却事務手数料3,300円。東京・埼玉の自社配送送料0円、神奈川は往復送料6,600円東京・埼玉・神奈川の一部返却

月額は条件の後に見る。

サービス・商品(2026-08-23時点、税込)月額または期間料金
RaCLEaaS 新品3点 1年契約9,990円
RaCLEaaS 同 2年契約5,910円
RaCLEaaS 同 5年契約3,460円
CLAS 基本ホワイト系3点(10%割引表示時)4,769円
CLAS Haier URBAN CAFE 3点(10%割引表示時)6,282円
subsclife 冷蔵庫 JR-12A1,417円
subsclife 洗濯機 JW-U50C1,450円
かして!どっとこむ 中古3点 1年一括41,580円
かして!どっとこむ 新品3点 1年一括65,560円
かして!どっとこむ 新品3点 4年一括77,770円
COSMO 中古の冷蔵庫(140L未満)・洗濯機(6kg未満)・電子レンジ3点 30日ごと3,300円

RaCLEaaSは3年4,550円・4年3,870円、かして!どっとこむは30日・2年の一括料金もある。

CLASの長期利用割引は13カ月目から始まる。

出所: CLAS 長期利用割引(2026-08-23取得)

subsclifeの電子レンジJM-MH17Bはサブスク月額が未取得で、購入のみ11,800円である。

出所: subsclife Haier電子レンジ JM-MH17B(2026-08-23取得)

RaCLEaaSの一人暮らし向け3点セットは、取得時に全期間「取扱いできません」と表示されていた。

かして!どっとこむは通常故障時に無料交換・修理・代替、COSMOは交換または解約の対応が規約に置かれている。

RaCLEaaSとsubsclifeは残期間相当を払う契約で、CLASのいつでも返せるプランとCOSMOの4回目以降は終了時期を動かしやすい(配送・返却費と対象地域は要確認)。

「借りる」を1つの選択肢として扱うと、この差が消える。

参考比較——同一商品ではない

以下は3点を用意する場合の参考比較である。

比較基準は新品Haier URBAN CAFE SERIES 3点セット89,800円(ビックカメラ、最初に要る家電で取得。価格は変動しうる)で、型番・容量・新品/中古が各社で一致しない。

配送・返却・設置費も含んでいない。

前提を明記した計算結果
RaCLEaaS 1年契約の総額119,880円
RaCLEaaS 2年契約の総額141,840円
RaCLEaaS 5年契約の総額207,600円
CLAS Haier 3点、月額のみ一定と仮置き(長期割・配送・返却・設置費を含まず、型番一致も未確認)15回目で累計94,230円
subsclife 冷蔵庫+洗濯機の24回合計(同2点の購入額68,830円との差22円は端数)68,808円
かして!どっとこむ 新品4年一括77,770円
COSMO 東京・埼玉・3点・26回利用後に通常返却89,100円
COSMO 東京・埼玉・3点・27回利用後に通常返却92,400円
COSMO 神奈川(往復送料6,600円込)・24回利用後に通常返却89,100円
COSMO 神奈川(往復送料6,600円込)・25回利用後に通常返却92,400円

RaCLEaaSは最低契約総額が基準額を超え、満了後に所有するには別途契約総額の10%が要る。

subsclifeは途中解約でも残額を払うため、短期利用としての分岐は存在しない。

かして!どっとこむの新品4年一括は基準額を下回るが、容量・型番が異なるので「購入より安い」と一般化しない。

COSMOは東京・埼玉で27回目、神奈川で25回目に基準額を超える。回数は30日ごとの課金回数であり、暦月と一致するとは限らない。

契約期間・返却方式・配送設置費・商品状態・満了時の所有権が各社で違う。したがって、「何カ月以上なら購入が得」という値をサービス横断で置くことはできない。

④中古——カテゴリではなく個体で落とす

中古の可否は「冷蔵庫だから」「電子レンジだから」では決まらず、個体の情報が読めるかで決まる。

経済産業省とNITEの案内はいずれも、品目名ではなく型番・製造年・表示・状態の確認を求めている。

  • メーカー・型番・製造年が読めるか
  • 経済産業省・NITEのリコール対象でないか
  • 対象電気用品ならPSE表示と届出事業者名があるか
  • 破損・変形・不具合・修理改造痕がないか
  • 取扱説明書と必要部品を入手でき、正しく設置・使用できるか
  • リチウムイオン電池搭載品は膨張・変形・非純正電池がないか
  • 長期使用製品安全表示制度の対象品は標準使用期間と注意表示を確認したか

出所: NITE 安全なリユースのための5つのチェックポイント経済産業省 製品を買うとき:PSEマーク経済産業省 電気用品安全法FAQ経済産業省 リコール情報家電製品協会 長期使用製品安全表示制度FAQ(2026-08-23取得)

PSEは政令で定める電気用品(冷蔵庫・洗濯機等を例示)の販売に必要な表示だが、国の許可・認証ではない。届出事業者が法定義務を果たした証として、自ら表示するものである。

中古個体の残存寿命や無故障を保証しない。

長期使用製品安全表示制度(一般財団法人 家電製品協会、2009-04-01以降の製造・輸入品)の対象は、扇風機・エアコン・換気扇・洗濯機・ブラウン管テレビの5品目である。全家電に共通する買替期限ではない。

NITE「安全なリユースのための5つのチェックポイント」(2020〜2024年に通知された製品事故)では、リユース品の事故が310件、うち火災が約9割、リチウムイオン電池搭載製品が約3割だった。

出所: NITE 安全なリユースのための5つのチェックポイント(2026-08-23取得)

これは通知された件数であり、流通台数という分母がないため事故率ではない。

消費者庁「令和4年度第1回 消費生活意識調査」(n=5,000、2022年、単一回答)——中古家電購入時に特に気を付けていること
写真・実物のいたみ具合20.6%
製造年17.8%
リコール製品でないか9.1%
中古家電の購入経験なし64.0%

単一回答で、購入時の最重視点と未購入が同じ選択肢に並ぶ設問である。ここから購入者の割合を逆算しない。

市場としては、環境省「令和6年度リユース市場規模調査報告書」(リユース経済新聞のデータを用いた民間推計、2023年市場)で総額3兆1,227億円、うち家具・家電が2,775億円、構成比8.9%と推計されている。

出所: 環境省 令和6年度リユース市場規模調査報告書(2026-08-23取得)

家具と家電は分離できず、一人暮らし限定でもない。

⑤買う——出口費用を最初から総額に入れる

買った家電には、退去時に運搬・売却・処分という出口があり、家電4品目には料金がかかる。

家電リサイクル料金(家電製品協会 家電リサイクル券センター、2026年4月版、多くの主要メーカー欄)
冷蔵庫・冷凍庫 170L以下3,740円
冷蔵庫・冷凍庫 171L以上4,730円
洗濯機・衣類乾燥機2,530円

この額はメーカー別に異なるため、型番で確認する。

さらに小売店等による収集・運搬料金が別途かかるが、依頼先・地域で異なり、今回は取得していない。

家電4品目に当たらない品は自治体の粗大ごみになる。新宿区の現行掲載額では電子レンジ900円、椅子(ソファ除く)400円だが、これは1自治体の例であって全国相場ではない。

出所: 新宿区 粗大ごみ処理手数料一覧(2026-08-23取得)

新品を買う場合の基準額は3点セットで89,800円だが、そこに配送・設置費と、退去時のリサイクル料金+収集運搬料が乗る。

中古を買う場合も、所有者としての出口負担は新品と同じである。

売却で回収できる額は今回の一次資料では出せないため、総額から差し引かない。

次にやること

実家から持ち込める物を棚卸しして、残った品目だけを比較対象にする。

そのうえで使う期間を仮に置き、その半分の時点で退去した場合の総額を、新品・中古・各レンタルについて出す。

月額の一覧を並べるのは、その後でよい。

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